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島忠×ニトリの経営統合で、かつてない「大型店舗」誕生に期待するワケ

不安点もあるが…

2社による買収劇のゆくえ

関東圏を中心に60店舗を展開しているホームセンターの島忠をめぐって、同業界の売上高2位(島忠は7位)の大手DCMホールディングスが買収・経営統合すると発表したのが10月2日。

そこへ同月29日になって、ホームファッション大手のニトリが、島忠に対し、公開買い付け(TOB)を行うと発表し、後出しの形で経営統合案・完全子会社化を提案した。

混迷を極めるなか、11月13日に島忠側がニトリの買収案を受け入れると発表。しかし、DCM側もTOB期間を12月1日まで延長するなど、決着にはもう少し時間がかかりそうだ。

今回の買収劇の結果を待たずして、勇み足ともとれる内容となってしまうかも知れないが、「島忠×ニトリ」の経営統合の問題点と可能性について考えてみた。

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時価総額2兆4,170億円を誇るニトリはビジョンに「製造物流IT小売業」を掲げ、2032年までに3,000店舗、売上高3兆円を目指している。今回の買収劇もニトリにとっては目標の通過点(両社の単純売上高合計は7,821億円)に過ぎない。

ニトリが成長路線をひた走る理由は、企業理念の「ロマンとビジョン」によるものだろう。

ロマンとは企業コンセプトのようなもので、ニトリの場合は「住まいの豊かさを世界の人々に提供する」であり、それを実現させるための具体的な目標や数字がビジョンである。

 

これはオーナーである似鳥昭雄氏が創業当時に、日本のチェーンストア経営の提唱者でもある渥美俊一氏から享受した「基本は100倍発想」が根幹としてある。

この「基本は100倍発想」とは常識として考えられる戦略を100倍スケールにして組み立ててみる発想法で、実際にニトリは2003年に100店舗で売上高1,000億円の目標到達を皮切りに、2017年に500店舗、売上高5,500億円を実現、次なる目標は2年後の2022年に1,000店舗、売上高1兆円への到達だと掲げている。

経済界では、この2022年の目標達成についても高い関心が寄せらているところだ。