2020年まで私たちが生きてきた「土の時代」とは何だったのか

「経済」が支配した220年間

適正な新陳代謝が起きずに“腐敗”する可能性も

そうして時代は進み、私たちは「お金・学力・肩書・資格」等、積み上げがものをいう時代を生きています。

例えば、優れたアイデアがあっても20年前、まだインターネットがここまで普及する前は、ツイッターでつぶやく! ということはできず、どこかの誰かに見せ、承認を受けたりする必要がありました。そしてそのためにはアポイントが必要で、そのアポイントを取るためにはそれなりのポジションが必要で……とそれなりの時間と労力をかけないと“アイデアを届けること”すらも難しい時代だったのです。

Photo by iStock
 

そしてそういった世の中が進むと、ひどい場合には権力が集中し、適正な新陳代謝が起きずに“腐敗”する可能性すらはらみ、危険でもあります。ただ、その代わりといってはなんですが、企業で働くことが一定の“身分・終身雇用”を生み、また社会保障もできてきたことによって、生活基盤が歴史上初めてと言っていいほどに安定。

これにより、明日の食事のことを考えるのではなく、もうすこし未来のプランを考えたり、アクションを起こすことに繫がっていきました。そうした安定感は子供の進学やローンを組んで住宅を買う等を市民レベルでも可能にし、子供の教育や資産形成においても強力な追い風をもたらしました。特にこの土の時代の終盤、2009年には四年制大学進学率が50%を超え、多くの人たちが“学力・学歴という未来への投資”を行う時代へと繫がりました。

これはそっくりそのまま次時代である風の時代へとシームレスに移行していく特質です。なぜなら、次の風の時代は“知性・知恵”の時代といわれるもの。土の時代の後半、しっかりと“土”はその内に次時代を生きる種たちを育んでいたのです。