アースカラーと調和しながら

ところで、両陛下がよくお召しになるチェック柄は、青系と赤系が多いようです。青系と赤系はどちらも定番の色ですが、定番になっているのは、合理的な理由があります。

登山の魅力のひとつは、山頂から眺める壮大な自然ですが、登頂から下山までの行程は危険と隣り合わせという面を持ち合わせています。足場のよくない登山道で怪我をしたり、体調不良をきたしたり、道に迷ってしまうこともあります。万一の場合に備えて、どこにいるのかわかりやすい色を身につけることも、登山スタイルの基本です。

2002年、山梨県・大菩薩峠にて。おそろいの青と赤のチェックシャツがさわやかな印象 photo by gettyimages
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登山道の周辺には、草原の緑や大地の色アースカラーが広がっています。全身をアースカラーでまとめると、自然の風景に溶け込んでしまいます。青系、赤系のチェック柄は、草原の緑やアースカラーと調和しながら、適度に目立ちます。トレッキング用の長袖シャツに、青系、赤系のチェック柄が多いのは、安全性への配慮でもあるのです。

両陛下の登山スタイルは、色選びひとつとっても、とても理にかなったものを選ばれています。お写真を拝見したときに、「素敵だな」と感じるのは、その時その場で映える色をお召しになっているからなのです。