次の総選挙でも、野党が「絶対に勝てない」と言えるこれだけの理由

そろそろ野党は「幻想」を捨てるべきだ
白鳥 浩 プロフィール

依然、政策上の食い違いが残る

そもそも、旧民進党はなぜ、分裂することになったのであろうか。2017年に前原誠司民進党代表(当時)は、所属議員が小池氏の主導する希望の党に合流することで総選挙を戦うことを企図した。しかしながら、そこで小池氏は政策に基づいて候補者の選別と「排除」を行ったのであった。

その結果、排除された候補者が旧立憲を立ち上げ、希望の大部分は選挙後に参院の民進党と合流し、2018年に旧国民が成立したのであった。この経緯を見るならば、旧立憲と旧国民は明確に政策を異にする政党であったはずである。

「排除」を行った小池百合子都知事[Photo by gettyimages]
 

実際、2019年の参院選では、静岡選挙区のように両党の候補者が議席を巡って争い、有権者に政策の選択を迫る場面もあった。そうした政策について、短い時間で必ずしも詰め切れないまま今回の「解党・合流」に突入したため、原発政策などの重要政策に関する党の方針にも納得できない議員を生み出すこととなった。

結果、合流新党は連合主導ではあったものの、そもそもその傘下の労組選出の国会議員すら糾合できないままの船出となってしまった。浅薄な「解党・合流」を有権者も見透かしているからこそ、支持率が上がらないと考えられる。

さらに、新党をつくるメリットに関しても合流新党は戦略的な観点を欠いていたのではないだろうか。新党をつくる最大のメリットは、既存政党とは異なる、フレッシュで清新なイメージを有権者に与えることにある。それによって既存政党に飽き足らない無党派層に向けて投票するインセンティブを示すことで、さらなる支持獲得を目指すのが一般的である。

しかし、野党の核となると考えられた合流新党は、党名も、代表も旧立憲と同じであった。さらに、その中心を担うのは、枝野幸男代表や蓮舫代表代行など旧民主連立政権の時代を想起させる面々である。これでは、党名からも代表からも清新なイメージを感じられないのではないだろうか。むしろ、総裁が交代した与党自民党の方が、フレッシュなイメージを有権者に与えてしまった可能性はある。