次の総選挙でも、野党が「絶対に勝てない」と言えるこれだけの理由

そろそろ野党は「幻想」を捨てるべきだ
白鳥 浩 プロフィール

「大きな野党」という構想の誤り

そもそもこの旧民進勢力の合流の試みは、「二大政党制が安定的で国民の利益にも最も資するもの」とする考え方に立っている。そのために与党に対峙する「大きな固まり」である大野党をつくるという意図に基づくものである。確かに、日本の戦後史を特徴づける「55年体制」の下においては、主に政権与党である自民党と野党・社会党という保革の二つの大政党が対峙する中で政治が展開していった。

しかしながら、現在の日本政治は、自民党の単独政権が政治を担ったかつての「55年体制」ではなく、1993年から始まる連立政権が特徴的な「93年体制」という新たな時代にある。そこにおける政権のあり方は、二大政党の一方による単独政権ではなく、複数の政党による連立政権が常態化してきている。

1993年に首相に就任した細川護熙氏[Photo by gettyimages]
 

93年体制下において、過去にも大野党形成へ向けた試みはあったが、新進党にしても、民主党、そしてその後継の民進党にしても成功することはなかった。この時代認識に立てば、無理に大きな野党を一つつくり、二大政党制を志向するということ自体が時代に逆行しているのではないだろうか。

むしろ過去に自民党以外が政権を獲得したケースを思い返せば、細川護熙政権も、鳩山由紀夫政権も、中小の政党と連立を組むことで、政権を獲得することが出来たのである。

現代の日本で、二大政党が成立しえないのは、選挙制度と、政党を支える多様な社会基盤が原因である。衆参の選挙では、比例代表制を採用することで中小の政党の存続を可能としたため、国会の中で一定以上の政治的な影響力を持つこととなる。これらの中小の政党は、大政党が拾い上げることのできない特徴的な社会基盤に基づく支持者を動員することが出来る。