ゲイと友達になりたがる女性たち

これは僕がまだ20代前半だった頃の話だ。とあるSNSで、知らない女性からぶしつけなメッセージを受け取った。

「ゲイなんですね。友達になってください」

これを見た当時の僕は、言いようのない違和感を抱いた。どうしてこの女性は、僕がゲイであることを理由に友達になろうとしてきたのか、と。

たしかに、男性が好きだということはSNSのプロフィールに書いていたが、それをいきなり友達になる理由として掲げられることに対して納得がいかなかった。僕も少なからず出会いを期待してそのSNSをやっていたし、友達そのものは欲しかったが、ゲイだから友達になりたいと言われてもちっとも嬉しいと思えなかったのだ。こうした違和感を抱く機会は、これ以降にも何度かあった。素性も知らない女性から、ゲイの友達という役割を期待されるような場面が。

写真はイメージです(以下同)〔PHOTO〕iStock

その違和感の正体を、今ならはっきりと言語化できる。僕は人として誰かと友達になりたかったのであって、誰かの「ゲイの友達」になりたかったわけではないのだ

一部の女性が欲しがる、「ゲイの友達」とは一体何なのか。そして、なぜ彼女たちはゲイと友達になりたがるのか。そのヒントは、様々なメディアにおけるゲイ男性の描写にあるのではないかと思っている。