「ロックダウン再開」のドイツから日本に帰って感じたこと

そろそろ「作戦」を切り替える時期では
川口 マーン 惠美 プロフィール

入国後の諸費用は全部「自腹」

翌日も空港はガラガラ、免税店も最低限しか空いておらず、旅行客がいないのだから、もちろん飛行機もガラガラ。ポツリ、ポツリと埋まった客席では、いつしか皆が水平移動。楽といえば楽だが、こんな状態で航空会社はいつまでもつのか、寝ながら戦慄を覚える。なお、日本へ飛ぶ人が少ないのは、入国の条件が厳しいからでもある。

羽田に着くと、入国制限の対象国から来た人は全員コロナ検査を受け、検査結果が出てからでなければ入国手続きができない。検査方式はPCRではなく、抗原検査に変わっている。この方が結果が早く出るからだ。入国制限対象国は現在159ヵ国もあり、ヨーロッパの国々もすべて含まれる。

ただ、ここで検査結果が陰性となり、めでたく入国できても、14日間は飛行機や公共交通機関やタクシーは使ってはいけないと言われる。つまり、空港を離れたければ、検疫を受けた政府認可のハイヤーを予約するか、誰かに車で迎えにきてもらうか、自分でレンタカーを運転するか、あとは、歩くしか方法はない。

〔PHOTO〕Gettyimages

私は友人に迎えにきてもらえたので比較的簡単だったが、それは東京だからの話。青森から羽田まで家族を迎えに行った人の話も聞いたが、こちらは往復20時間だ。

ちなみに、政府認定ハイヤーの値段は、東京23区なら2万円弱だが、静岡県8万円、大阪府23万円、福岡県50万円。沖縄や北海道はハイヤーでは無理だから、14日間、空港の近くのホテルなどで待機してから移動するようにと言われる。もちろん、ホテル代は自前だ。

なお、一番怖いのは陽性になってしまうこと。無症状でも感染している可能性はゼロではない。万が一、陽性ならば、強制的に政府指定の病院やホテルに14日間監禁されてしまう。こちらも、費用は自前だと聞いたが、確認は取っていない。

ドイツにいる私の日本人の友人は、二人とも、万が一の陽性が怖くて帰国を断念した。14日間も監禁されたら休暇が終わってしまうため、すぐにとんぼ返りしなくてはならず、何のために日本に来たかが分からなくなるからだ。とはいえ、二人とも日本に高齢の親がいるので、悩みは大きい。

また、陰性でもやはり14日間、自主的に家やホテルで待機するように要請される。もちろんその間は、タクシーにも電車にも乗ってはいけない。

 

ただ、この要請に忠実であれば、コロナよりも飢死の危険がある。止むを得ず、私もスーパーの混まない時間を見計らって、買い出しだけは行った。