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習近平が、独裁者・毛沢東流の「上から」外交でアメリカを激怒させている…!

いったい、何を考えているのか?

国際社会で孤立する中国

10月6日に東京で開催された日本やアメリカ、オーストラリア、インドの4ヵ国外相会談(「クアッド」)は、中国を念頭に置いて「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた結束を確認し、今後、会合を定例化することで合意しました。

会談の席では、アメリカのポンペオ国務長官が「中国共産党の搾取、腐敗、威圧から我々の国民とパートナーを守るため、これまで以上に協力することが重要だ」と発言しました。こうした発言に端的に示されているように、「クアッド」によって中国の「国際的孤立」が改めて浮き彫りになっています。

10月6日に東京で開催された日米豪印の外相会談[Photo by gettyimages]
 

もっとも、中国の「国際的孤立」は習近平政権が自ら招き寄せたものです。米中関係が1979年の国交正常化以来、最悪のレベルになった主たる要因は、習近平政権がアメリカの覇権に挑戦する意志を隠さなくなったことにあると言えます。米中関係の悪化と軌を一にして、中国と西欧諸国・オーストラリアとの関係にまで暗雲が垂れ込めるようになりました。

また習近平政権は、尖閣諸島やヒマラヤ高山帯、南シナ海をめぐって、日本やインド、ベトナムといった近隣諸国に対しても攻勢に出ていることから、それらアジア諸国での対中世論は厳しさを増すようになっています。

一方、中国国内では、中国との経済関係を解消しようとするアメリカの「デカップリング」に加えて、コロナ禍による経済停滞も重なったために、「終身独裁者」を目指す習近平国家主席が「支配の正統性の危機」に直面しているようです。

この危機を乗り越えるためなのでしょうか、習近平氏は目下、公安・諜報・検察・司法当局を管轄する中央政法委員会に対して激烈な反腐敗闘争を仕掛けて、習氏個人に絶対的な忠誠を誓う組織につくり変えようとしています。

「支配の正統性の危機」が深刻化して、習近平政権の不安定化、ひいては政変という万一の事態が到来するのに備えて、軍と並んで国家の暴力装置の一端を担う中央政法委員会の完全掌握を目指しているものと思われます。無論のこと、国民の怨嗟の的である地方の公安当局などの腐敗を摘発して、国民からの支持を取り付けるという狙いもあります。