ついに解明!「蚊」はどうやって人の手を避けているのか?

なかなか倒せないのにはこんな訳が……
リケラボ プロフィール

「面白い」がいちばんの原動力に

──ところで先生は、どうして虫の研究の道へ進まれたのですか?

小さいころから虫が好きだったからですね。機械も好きでした。子どものころから、こわれた機械を分解するのが好きだったり。今思い返すと、虫のことも「精密なロボット」のようにとらえていた部分があって、虫も機械も、同じような楽しみ方をしていました。

──まさに今の先生のご専門は、蚊をセンサーと捉えたり、虫と機械の領域が交わっていますね。

そうですね。虫がどうやって羽ばたいているか、翅(はね)や筋肉の構造はどうなっているのか……といったように、生き物を機械工学の観点から探求する「バイオメカニクス」は、まさに子どものころからやりたかったことですね。

──バイオメカニクス、とても面白いです。でも、虫や生き物が好きということから出発すると、生物学はすぐに思いつきますが、工学は思いつきにくいですよね……。学問が細分化されたり融合したりと複雑になっている中で、どうすれば先生のように、自分の興味関心にぴったり合う分野を見つけられるでしょうか。

やっぱり、いろいろと経験することが大切だと思います。とにかく経験してみて、何かちょっとでも面白いと感じたら、騙されたと思って一生懸命やってみる。

私がイギリスにいた時にすごく感じたのが、「面白い」と思う気持ちのパワーの大きさです。イギリスで出会った研究者たちは、とにかく「面白い」をモチベーションに研究に取り組んでいる方が多く、その情熱が桁違いの人が多かったです。時間がある限り論文を読んでいて、知識の量がものすごいんですよ。

心から面白いと思っているからこそ、勉強にも身が入るわけです。そんな環境の中で、私自身も昔から好きな虫と触れ合ったり、機械やものづくりの分野に研究の成果を活かしたり、興味の赴くまま思い切り「面白い」と思うものに取り組むことができました。

もしまだ「これだ!」という道を見つけられていなくても、とにかくいろいろ経験してみることで、本当に自分がやりたいものと出会える確率が高くなると思います。何かひっかかりがあれば食わず嫌いをせず取り組んでみてください。思い込みを捨てて、分野にこだわらず、とにかくやってみることが大切なのではないかなと思います。

中田敏是 千葉大学大学院工学研究院 助教
2012年に千葉大学大学院工学研究科博士後期課程修了。博士号を取得後、オックスフォード大学(英国)、王立獣医大学(英国)でポスドク研究員となる。その後、2016年1月より千葉大学で特任助教(プロジェクト付き)となり、2019年より現職にて活躍中。


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https://caiv.chiba-u.jp/

(本記事は「リケラボ」掲載分を編集し転載したものです。オリジナル記事はこちら

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