ワークマンの新業態「#ワークマン女子」に注目が集まっている。レディース向けの高機能ウエアを主力にした店舗は、「安い」「高機能」「オシャレ」をウリにしてお客さんが殺到。開店初日は整理券を配って3時間待ちという異常事態となった。
私もプレオープン日に取材をして、これは面白いと思って某Web媒体で記事を書かせてもらった。分かりやすくユニクロと対比するつもりで書いたが、これが煽り過ぎてしまったのか、アパレル業界の専門家の方々から「ユニクロ超えなど適当なことを書くな!」とお叱りの言葉を多数頂いた。ごもっともな話で、ユニクロの国内売上に比べてワークマンの売上は8分の1しかない。超えられるわけがないのだ。
それでも、コロナ禍におけるワークマンの業績は絶好調だ。2020年3月期のチェーン全体の売上は1220億円で前年同月比31.2%増。営業利益も41.7%増と、苦戦するアパレル業界で頭一つ抜け出している。コロナ禍の業績を広報担当者に尋ねたところ「4月以外はすべての月で前年対比二桁成長」と、驚異的な業績が続いている。
ワークマンの成長の秘訣は何か。
ちょうどいいタイミングで、ワークマンを急成長させた“仕掛け人”の土屋哲雄専務が『ワークマン式「しない経営」』(ダイヤモンド社)を出版したので、その本を読みながら、ワークマンの強さを探ることにした。