悩みを抱える夫を見つめる妻

京都でテーラーを営む俊也(星野源)は、妻の亜美と娘詩織との3人暮らし。ある時、父の遺品の中に、幼い自分の声の入った一本の古いカセットテープを発見する。その声は、35年前に起こった未解決の大事件で、犯人グループが身代金受け渡しに使った脅迫テープの声と同じだった。知らないうちに事件に関与していたことにショックを受けた俊也が、事件の謎を追う中で、この大事件の真相に迫るべく取材を重ねていた新聞記者・阿久津英士(小栗旬)と出会う。市川さんは俊也の「変化」をすぐそばで感じる亜美を演じている。

「映画全体には重ための雰囲気が漂う中、(娘の詩織役の)湖子ちゃんと星野さんと私の出演シーンは、数少ない朗らかパートになっていると思います(笑)。星野さんは、いろんなものを抱えている役だから、集中しなくてはならない場面も多くて。家族のシーンの初日、湖子ちゃんは、私にはすぐ駆け寄ってきてくれたのに、『お父さんのところ行っておいで』っていうとモジモジする。男の人には人見知りする性格の子だったんです。でも、湖子ちゃんは勇気を振り絞って、『お父さん』って言いにいった。そうしたら今度は星野さんが人見知りして、『え、あぁ…』みたいな感じで目が泳いでいて(笑)。子供にさえ人見知りするなんて、その繊細さが素敵だな、と。私は、心の中で、『頑張って、お父さん!』とエールを送っていました(笑)」

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