【漫画】行方不明者いまだ2500人超の衝撃…!東日本大震災「帰らない人々」への思い

行方不明者2500人超

東日本大震災から9年8ヵ月。実は今でも2500人以上の人々が行方不明のままであり、家族のもとに帰っていない。

震災関連死を含めると犠牲者2万2千人のうち、1割以上の人々が、まだふるさとに帰ることができずにいる。

東日本の架空の港町・福音浜で、自らの傷に向き合いながら日々を過ごす人々を描いた『柴ばあと豆柴太』。

今回のストーリーは、この「帰らない人々」に思いをはせる物語だ。

夫を亡くした女教師。人々を救えなかったトラウマをもつ消防士。そして小学生のときの同級生の死をいまだ呑み込めない高校生たち。

娘と孫をうしなった柴ばあのもとに集った大宴会は「失った人々」への思いをはせる夜になっていく……。

「死」という概念を理解できない豆柴太がみんなの思いにこたえてとった行動は?

「網にもしかしたら遺品がかからないか…」

今回、この話を書いた理由をヤマモトヨウコさんに聞いた。

「どんな災害もつらいものですが、津波……のつらさは、大事な人を連れ去ってしまうところにあると思います。柴ばあの娘のさなえは見つかっていません。

物語を考えた最初から、柴ばあの大事なひとのひとりは見つかっていないことに決めていました。

自分が見つけなくてはならない、もしかしたら生きているかもしれない、きちんと終わりを付けられない……ということが、この震災のつらさのひとつだと思います。

今でも東北では、網にもしかしたら遺品がかからないか……という気持ちで漁をしてくださっているとうかがいました。そんな漁師さんたちの、温かいやさしい思い。万が一という家族の気持ち。

もし豆柴太がその気持ちにすこしでもなにかできることがあったら……? と思ったとき、今回の話が浮かびました」

おいしい料理も見どころ

今まで登場したキャラクターたちが、大事なひとたちについて語り合う夜を描くのが今回のストーリー。

おいしい料理が出てくるのも見どころのひとつ。

ちなみに作家のヤマモトさんが絶賛するのは、東北のミズダコだとか!

「うにを食べて育ったミズダコは、刺身でもから揚げでも最高です! 東北に行ったらぜひ!」

なぜ豆柴太ではこんなに食卓シーンが多いのだろうか? ヤマモトさんは言う。

「東北では、誰もが同じ傷をかかえて、だからこそ、一緒に過ごす時間を大切にしていると思います。豆柴太の世界では、柴ばあを描くとなぜかご飯を食べているシーンが増えてしまいます。食卓を囲んで、話す相手がいることがきっと救いになるんだと思うんです」

次回更新は、11月5日。みんなの大事な人への思いをきいた豆柴太の行動とは? そしてみんなは?

2011年3月……ボクと柴ばあは出会った。東日本大震災で家族をなくしたひとりと一匹が
よりそうながら暮らす東北のある港町。お弁当屋さんを営む柴ばあと、小さな豆柴犬の二人暮らしをめぐる四季の物語。東北の温かさと、せつなさが伝わるストーリーと4ページのそれぞれの心象風景できりとった、新しい形のコミックス。たのしい4コマをはじめとした描きおろしもいっぱい!

『柴ばあと豆柴太』(ヤマモトヨウコ著、講談社)

公開中のエピソード

 

作者紹介

ヤマモト ヨウコ

京都府出身。現在、転勤で仙台在住。初連載に緊張中。豆柴太をよろしくお願いします! https://twitter.com/YY0905

次回は11月5日更新!