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現代社会の礎、ジャック・キルビーの発明をご存じか?

科学 今日はこんな日

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

ほぼ同時だった、世界を変える大発明

1923年の今日、IC(集積回路)の発明者ジャック・キルビー(Jack Kilby、1923-2005)が誕生しました。

アメリカ中部・カンザス州に生まれたキルビーは、ウィスコンシン大学で電気工学の修士号を取得後、電気機器メーカーのテキサス・インストゥルメンツ(TI)に研究者として入社しました。そして1958年の夏、彼はその後の産業をがらりと変える「集積回路」を開発したのです。

同時期には、集積回路のもう一人の発明者として知られるロバート・ノイスも同業他社で開発を進めていましたが、キルビーの開発したICは他社にさきがけて特許化されたため、TI社は莫大な特許料を得ることになったのです。その際に権利化を遅らせたことから、キルビーの特許は「サブマリン特許」とみなされることもあります。

日本ではTIと富士通の間で9年に及ぶ特許係争が起こりましたが、キルビーの発明はそれだけ世の中に与える影響が大きかったと言えます。2000年、ICの開発の功績をたたえ、キルビーに対してノーベル物理学賞が授与されました。しかしキルビーは天狗になることなく、同時期にIC開発を争ったノイスへのリスペクトを生涯忘れなかったと言います。

ジャック・キルビーの写真 Photo by Getty Images