2020年度からの大学入試改革の影響で、近年、ますます注目が高まっている有名大学の付属&系属校の小学校受験。不安定な時代だからこそ、我が子を伝統校に入学させたいと願う家庭の数は増加傾向にあり、国立小学校の中には倍率が10倍を超える人気校も。“親の受験”とも呼ばれる小学校受験において、受かる子どもと、落ちる子どもの違いは一体どこにあるのか――。

慶應義塾幼稚舎、慶應義塾横浜初等部、早稲田実業学校初等部といった最難関校に毎年、多くの合格者を出している人気教室『スイング幼児教室』の代表・矢野文彦氏と、同教室の創立メンバーのひとりで講師を務める大原英子先生に話を聞いた。

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子どもを「正しく」褒めていますか?

「子どもは褒めて育てる」という言葉がある。しかし、ただやみくもに褒めればいいというわけではなく、「“正しく褒める”ことがポイント」だと、矢野氏は話す。

「例えばペーパーテストの問題をやらせたとき、正解だったら『よかったねー』、間違っていたら『ダメじゃない』と言ってしまう親がいます。でも、大事なのは、正解でも不正解でも子どもが最後まであきらめないで解くという姿勢。そのプロセスを褒めてあげるご家庭は、やはり受験でも強いなと感じます。正しく褒められてきた子どもは、自分の目標に向けて努力できるようになっていきます。そういう積み重ねが他の子との差をつけていくんじゃないかなと思いますね」

スイング幼児教室では、子どもたちが授業を受けている様子を、親が見学するスタイルをとっている。否応なしに、自分の子どもができない部分を見せつけられるため、「うちの子は、なんでちゃんとできないんだろう」という気持ちになってしまいがちだ。

日々、教室で指導をしている大原先生は「親って、意外と子どもができるところはスルーして、できないところをできるようにしなきゃと思うんです。そのこと自体は大事なんですが、それが過度になるとできないところ探しのようになってしまい、子どもにとってはプレッシャーでしかありません」と言う。

「お母さんやお父さんに褒められたい! という気持ちが、子どものモチベーションのひとつなんですよね。だから、親としては、子どもががんばったことに対して『こんなに、できたね!』というフィードバックをちゃんとしてあげること。

それでこそ、『じゃあ、次はこれをがんばってみようよ』と、つなげていくことができる。“学ぶ楽しみを与える”という意識が大切です。他の子と比べる“横”ではなく、あなたはこれだけがんばった、成長したという“縦”で褒めていかないと、子ども本人も受験までの長距離走を走れないんです