なぜ若者は、安倍晋三に続いて「菅義偉も」支持するのか

彼らが自民党政権に親和的な「真の理由」
御田寺 圭 プロフィール

本音はシンプル「興味がない」

「まともに考えれば自民党政権の支持などしていられないはずだ」などと内心見下しながら考えているようでは、こうした若者たちの社会に対するまなざしを読み解くことはできない。

「安定した政治が良いから」という理由で政権を支持する若者は確かに少なくない。だがそれは先述した朝日新聞の記事が指摘するように「少数派になりたくない」という不安感や、事なかれ主義が動機にあるせいではない。

端的に言えば、若者たちは政権や総理大臣が個人としてなにをしようが、正直に言ってしまえば大して興味はないのである。かりに総理大臣やその周囲の人物がスキャンダルにまみれていようが、とにかく自分たちに累を及ぼすようなことはくれぐれも慎んでもらえれば、政権の椅子に座っているのは、安倍だろうが菅だろうがあるいは他のだれであろうがかまわない。

 

しかし「どうでもいい/興味がない」と率直に言ってしまうと、「最近の若者はけしからん」と憤慨する人や、自分たちのことをバカだと嘲笑する人が現われるかもしれない。だから「政治の安定性を重視している」と、慎重に言い換えているのだ。

「まともに政治を勉強し理解すれば、政権や自民党を支持することなどできないはずだ」――という物言いは、まさに「目の前の悪をなぜ批判しないのか?」という前提に立脚しているからこその言明であるが、しかしそんなことは、自分や自分の仲間の栄達を求める今どきの若者にとっては「どうでもいいこと」の極みなのである。

「政治家への批判や政治行動など、自分たちの貴重なリソースを割いてまでやることではない」という判断をオブラートに包んで答えているのに、「いや、臨機応変に批判していこうよ」などと言われても「だからやらねえって言ってるだろ。ていうかなんでそんな必死なの?」と呆れてしまうというわけである。