ひとりの声が、確実に政府を世論を変えている!

私が「緊急避妊薬は本来薬局に安価で存在していい薬」と知ったのは、今から3年前、スウェーデンに留学中のことだった。手を伸ばせば1500円もしないで緊急避妊薬を手にできる事実に驚愕した。しかし日本では、そのアクセスの悪さ故に服用が叶わず妊娠不安と戦っていたり実際に妊娠してしまった人もいるかもしれない。そう思うと、涙が止まらなくなった。

そのときの思いから、帰国後、性教育や避妊へのアクセス改善などを求める #なんでないのプロジェクト を始めようとした。が、周囲から「日本ではタブーだから」「避妊のことなんて、そんなこと人前で話すの?」「難しいんじゃない?」そんな声をもらった。

しかし、今はどうだろう。緊急避妊薬のアクセス改善を求める署名は10万筆を越えた。多くの人が声をあげ、「緊急避妊薬」は3ヶ月も経たない間に2度もTwitterでトレンド入りをした。様々なメディアでも取り上げられ、その変化の波は確実に政治にも現れている。

今年、内閣の規制改革推進会議では「緊急避妊薬など海外の多くの国でOTC化されている成分が日本では承認されていない」と言及があった。

また、5700件のパブコメ 、「#男女共同参画ってなんですか 」という企画で集まった1000件を超える若者の声の力もあって、10月7日に公表された「第5次男女共同基本計画策定にあたっての基本的な考え方」では、「避妊をしなかった、又は、避妊手段が適切かつ十分でなかった結果、予期せぬ妊娠の可能性が生じた女性の求めに応じて、緊急避妊薬に関する専門の研修を受けた薬剤師が十分な説明の上で対面で服用させることを条件に、処方箋なしに緊急避妊薬を利用できるよう検討する」との文言が新たに追加された。

そして、薬局入手のニュースが話題になった際には、男女問わず数多くの国会議員・地方議員が薬局での入手に賛同の声をあげている。

確かに、他のどんな薬であっても転売や悪用の可能性は常にあるはずなのに、なぜ緊急避妊薬だけその恐れを理由に女性が必ず薬剤師の前で服用しなければならないのかなど、まだまだ疑問や課題、議論は残る。そして、緊急避妊薬の報道や議論によって、心ない言葉、理解のない言葉に傷つくこともあるかもしれない。

それでも、ひとりひとりの声で、世の中は、確実に変わってきている。こんなときだからこそ、緊急避妊薬へのアクセスを望むことは当然の権利で、そう思っているのはあなたひとりではないと感じて欲しい。そして、これを読むあなたの中にも変化を起こす力があることを、どうか知って欲しい。

変化の時にある今こそ、値段や条件を含め、薬局での安心で安全な緊急避妊薬の入手が確実になるその日まで、実際この決定に関わる人たちを私は後押しし続けたい。

ひとりの声も集まれば力になる。女性だけでなく性別関係なく、「当然の権利に対して声を上げていい」ことを忘れずにいたい。photo/Getty Images