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夫が死んでから「タンス預金」を税務署に見つかった年金暮らし主婦のヤバい末路

後悔先に立たず…

大損した妻

夫婦の間でしばしば知識の格差がみられるのが、自宅の金庫だ。

機械好きの夫が勇んで金庫を購入、「最新のテンキー式だと、暗証番号を入力した履歴も残るから安心だな」と嬉しそうに通帳や証券をしまい込んだ。だが妻は興味がわかず、開け方もちゃんと聞かない。そして数年経ち、夫が亡くなった―。

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こんな夫婦には悲劇が待ち受けている。金庫を開けられないと相続財産が確定せず、遺産分割手続きや、相続税の申告が遅れてしまうのである。

「現金や古い株の証券が入っているのに、奥さんが長い間気づかないこともある。数千万円と額が大きければ、税務署に『わざと隠していたのではないか』と疑われるケースが珍しくありません。

相続を申告できずに期限の死後10ヵ月が過ぎると、延滞税や過少申告加算税の対象になります」(税理士法人レディング代表・木下勇人氏)

さらに、業者に金庫の開錠を頼むと、法的な決まりはないものの「遺族2人以上の立ち会い」を求められることもある。親族に資産のことを知られたくないなら、気が進まない。暗証番号を記したメモと鍵の場所さえ夫婦で共有しておけば、すべては無用な苦労だ。

「そんなに何千万円も貯め込んでいるわけじゃないし、自分たちのような平凡な夫婦には、きっと税務署も気がつかないはず」と油断している人も多いことだろう。だが、税務署がもっとも目を光らせているのは専業主婦のカネだという。前出の木下氏が指摘する。

「税務署は『専業主婦が大金を持つのはおかしい』と考えている。妻名義で、ある程度大きな預金は真っ先に疑ってきます」