# 政治政策

「10兆円予備費」も「9000万円の合同葬」も…学術会議騒動で浮かび上がってきた「ニッポンの大問題」

竹信 三恵子 プロフィール

「カネの面で自立せよ」は正しいのか…?

そんな疑問を抱いたのは、今回の問題への反応をネットで検索していて、次のような見解にぶつかったからだ。

ここでは、同会議が「全額国庫負担」とされていることから、「法的にも政府との関係的にも、そして独立性を担保するための財源的にしても、とても「アカデミー」と呼べるような代物ではない」とされていた。

著名な言論人の間でも、似たような意見がいくつも聞かれるが、疑問なのは国に口を出されたくなければ「カネの面で自立」(つまり民営化)すべきなのかという点だ。

そもそも学術会議の役割は、国民の税金で支えることで時の政権からも企業からも独立を保ち、国民の利害という点から専門家が政権に直言することにあったはずだ。

 

寄付企業の意向に左右されがちな民営化は、「独立」という意味では適切ではない。

それが「国の資金=政権への依存」という理屈に転化してしまうのは、税金は国民のカネであって、政権のカネではないという当たり前の原則が、私たちの社会で見失われているからではないのか。