文/FRaU編集部 

7年間ずっと人気の『コウノドリ』の最終巻

2012年8月、産声を上げた漫画『コウノドリ』。

息子さんの出産をきっかけに漫画家の鈴ノ木ユウさんが短期集中連載予定ではじめたこの漫画。ところが、掲載されると、その反響は驚くものでした。2013年春から週刊連載が開始。2015年、2017年には、綾野剛さんや星野源さん、大森南朋さん、松岡茉優さんや吉田羊さんなど素晴らしい出演者・スタッフのもとでテレビドラマ化され、さらに人気を集めました。

そして連載開始から約7年、今年の5月7日の最終話を迎え、328話もの命の物語は幕を閉じたのです。

その『コウノドリ』の最終巻、鴻鳥サクラ最後の物語である32巻が、ついに本日10月23日に発売になりました! それを記念して、鈴ノ木ユウさんご自身からのコメントも寄せていただき、24話(8巻)の無料試し読みもご了承いただきました。あらためて『コウノドリ』の存在をふりかえってみましょう。

多くの人が共感し、心動いた『コウノドリ』の力

FRaUwebでは、10月1日に子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)の問題とともに、『コウノドリ』の中の『子宮頸がん』という218ページのエピソードを1週間限定の読み切り漫画として掲載(試し読みは終了しています)しました。その反響は、驚くものでした。『コウノドリ』が持つリアルな医療現場と患者に寄り添う想いに、多くの読者からコメントが届き、SNSには読み切り漫画を薦めるコメントが連続で続いたのです。

「コウノドリが伝えるリアルな現実は怖いこともあるけれど、患者の視点もきちんと伝えてくれるところが本当にやさしい。涙が止まりませんでした」
「やっぱり名作。全巻揃えて、学校に置くべきだと思う」
「改めて命のこと、自分の体のこと、性教育も含めて考えなくては思った。子どもにも読ませたいと思う」

また、医療従事者からも、
「漫画にはというか、『コウノドリ』の伝える力には敵わない。本当に、素晴らしい漫画だと思う」
「医学生も読むべきだと思う。教材にするといいのではないか」

といった声が次々とー。
医療従事者にも、『コウノドリ』ファンがこんなにも多かったのか、と改めて多くの気づきがありました。

(C)鈴ノ木ユウ/講談社『コウノドリ』

実際に、『コウノドリ』制作では、多くの医療関係者に取材を重ねたという鈴ノ木さん。医療現場の方たちも『コウノドリ』が大好きで、描き方や姿勢には、信頼と共感の声も多いと聞きます。鈴ノ木ユウさんは『コウノドリ』誕生についてこう語ります。

「僕は最初、妻の幼馴染みの産科医師から妊娠、出産の話を聞いて赤ちゃんとその家族を描きたい!描かなきゃ!という勘違いみたいなものから始めたんです。なので登場する医師や症例、医療的なことについては、普通に毎日病院や産院で起きてるコトを描けばいいし、それを無理に漫画的に大袈裟に描くつもりは全くなかったんです。

なので、医療現場の先生たちがそんな風に感じてくれているのは、嬉しい結果と言うか。初めから信頼を得よう!とか、支持されたい!とか思って描いた訳ではないんです(笑)。

取材に関しても病院に行って、医師や医療関係者の方と話すときは、医療的なコトは後でもいいと言うか、正直、見て感じるだけなんです。産科医、助産師、医療従事者、妊産婦さん、新生児科医、NICUの赤ちゃんやその両親。一人一人表情も違いますし空気も違う。ただそれを持ち帰る感じです

『コウノドリ』は妊産婦さんやそのご家族に取材をしたことはなかったのですが、たったひとりだけ妊娠、出産時のお話を聞いた方がいます。それは耳の聞こえないママさんで、僕がちょっとイメージ出来なかったんです。

出産に臨む手段や不安は多少、耳の聞こえる妊産婦さんと違いはあるかなぁ〜と感じましたが、それ以外は一緒で、旦那さんに腹を立てたり毎日子育てに奔走する素敵なママさんでした」(鈴ノ木さん)