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2021年、中国が「圧倒的成長」…IMFのレポートから浮かび上がる「衝撃のシナリオ」

マイナス成長には転じない

経済と金融をカバーする2大国際機関、OECD(経済協力開発機構)とIMF(国際通貨機関)が先週、G7(主要7カ国)とG20(主要20カ国)の財務大臣・中央銀行総裁会議の開催に合わせて、注目の国際税制の改革素案や恒例の経済成長予測、各国財政の調査レポートを公表した。

直接的な表現は避けているものの、素案やレポートから浮かび上がってくるのは、新型コロナウイルスのパンデミックの下で、世界情勢が劇的に変化し、世界が大きな危機に直面しているという状況だ。

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中でも見逃せないのは、中国経済の驚異的な地位向上である。IMFによると、中国は、今年、先進国や他の新興国のようにマイナス成長に転落しない。加えて、V字回復軌道に乗った結果、来年のGDP(国内総生産)は15兆8千億ドルに達し、米国のそれの75%に相当する経済力を持つというのだ。

こうした経済力を背景に、中国が一層の軍拡に走る可能性は高い。そうなれば、露骨に膨らませてきた領土的野心の実現へ向けて、武力行使に踏み切るリスクも膨らむ。

一方、米国、EU(欧州連合)、日本、カナダ、英国の先進各国は今年、コロナ危機の衝撃緩和のために過去に例のない大胆な財政政策を講じた。その結果、来年には、先進各国合計の公的債務の対GDP比率が125%と、第2次世界大戦直後を上回る財政危機に直面する見通しだ。

この財政危機をさらに深刻化しかねないのが米国である。EUやヨーロッパ諸国は、復興財源として、米IT大手GAFAなどに対するデジタル課税に期待を募らせてきた。が、これに反発する米国との交渉は難航、OECDが打開のために打ち出した妥協案に従えば、世界全体のGAFA関連税の増収額は日本円換算でわずか1兆円程度と「焼け石に水」になりかねない。

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