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韓国・現代自動車の「模倣戦略」が限界…創業家に与えられた「最後のチャンス」

ここが「運命の分かれ道」だ

世襲経営を続けた現代自動車

韓国の自動車最大手、現代自動車の会長に鄭義宣(チョン・ウィソン)氏が就任した。

それは、変革が進む自動車業界の中で、同社が世襲経営を続けることを意味する。

近年、韓国では世襲経営を批判する世論が増えていた。

既に、サムスン電子は世襲経営を止める方針を表明した。

そうした変化が進む中で現代自動車が世襲経営を続けることは興味深い。

創業家出身の人物が経営トップを務めることは、“所有と経営の分離”という経営学の基本的な理論と異なる。

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企業の所有者である株主と経営を分離することは、大株主が経営者である場合に想定される独断や過度なリスクテイクを防ぎ、企業の長期存続に重要と考えられてきた。

その考えに基づき、欧米では経営再建など実績ある人物をプロ経営者として高い報酬で雇い、経営を任せることが重視された。

ただ、所有と経営の分離が企業の持続的な成長につながるとは限らない。

冷静に考えると、所有と経営が一致している創業家出身の人物の方が、自社の長期存続により鋭敏な感覚を持つことも考えられる。

それは、企業の長期存続を支える重要な要素の一つだ。

創業家出身の現代自動車新トップが組織を一つにまとめ、“社会の公器”として持続的な成長を実現できるか否かは、韓国財閥系企業などが世襲経営の継続を考える試金石となるだろう。