本当に、ものすごく好きだったなあって

優佳さんは25歳だ。25歳の女性が、出産直後で大変な中で浮気をされ、怒り狂って悪口を言っても、おかしくない。

「私の気持ちについて、ここまで詳しく彼本人に話してはいません。ただ『今年オリンピックがあったら家族は終わりだと思っていた』ということは伝えました。あまりピンと来なかったのか、彼は『ふうーん?』みたいな反応でしたけど。

私の両親は心配して『もう兵庫へ戻っておいで』と言ってくれます。でも、私にはここに至るまでの幸せな記憶があることも確か。今回の一件で、今までのいい思い出が全て消えてしまうわけではないので、叶うなら以前の幸せだった頃の関係性に戻りたい。

19歳で出会って、大好きになって、選手としてのキャリアを全部捨てても一緒にいたいと思った相手です。今回のことがあってよくわかりました。本当に、ものすごく好きだったなあって。

現在、夫とは折に触れて連絡を取り合っていますが、前に進みたい意欲はあるものの、つい喧嘩腰になってしまう部分もあって難しいです。ただ、娘たちのことはつねに気にかけているようです。今回のことで何も得るものがないと単に失っただけで終わってしまうので、彼にはここが正念場であることを自覚して頑張ってほしい。今の私に言えるのはそれだけです」

できるだけ気丈に、笑顔で話してくれた優佳さん。じっくり考え、自分の言葉で話してくれた 撮影/杉山和行

実は今回のインタビューをするに至ったのは、今年の夏ごろ、優佳さんにFRaUwebで連載いただく話をしていたゆえだった。3歳から飛込みをはじめ、トップのアスリートとして経験を積み重ねながら、夫を支えるためにも競技生活を引退した優佳さん。彼女に、「瀬戸大也の妻」としてだけではなく、母であり、ひとりの女性である「馬淵優佳」という人生を歩んでいくなかで気づいたことを伝える連載をしていただこうと進めていたのだ。
3月に出産したばかりだったので、お子さんのことが落ち着いたら始めましょう、そう話している矢先の不倫報道だった。

これだけの騒動になり、連載そのものも難しいのではないかとも思われた。しかし、「私は自分の人生をきちんと生きたいです」と、優佳さんは連載をはじめることも、そしてその前に本音を語ることも決断した。
瀬戸選手にも、この優佳さんの言葉をぜひ読んでほしい。現実から逃げず、甘い言葉だけを言うではなく、瀬戸選手のことを愛し、心から考えているからこその言葉が、ここにはあふれている。

今林浩一さんに撮影してもらったというモルディブの新婚旅行の写真 写真提供/馬淵優佳