“アスリート・瀬戸大也”を全うする責任

その2日後、週刊誌に記事が出ると、テレビもネットもSNSもそのニュースで溢れかえった。そして優佳さんのSNSには様々な「意見」の書き込みもあった。実際にのぞいてみると、中には週刊誌の報道内容を細かく再現したり、過去の幸せな写真を揶揄するような書き込みもある。

「馬淵優佳名義でやっている私のSNSには、たくさんのコメントが寄せられました。心無い言葉もあったものの、そのほとんどがあたたかい声援で……。『私の味方になって応援してくれる人がこんなにいる』と勇気をいただきました。本当にありがたかったです。

周囲からは『書き込みで荒れるだろうから、コメント欄を閉鎖した方がいいのでは?』と言われました。でも、私はそうはしたくなかった。そもそもネガティブなコメントを気にしている余裕などなかったですし、そんなことでせっかくいただいた励ましの声まで消してしまうのはもったいないと感じたからです」

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そこに見えるのは、「被害者であるかわいそうな妻」の姿では決してない。

「なかには『法を犯したわけではないのだし、夫婦で話し合って解決すれば済むこと』という意見もありました。もちろん普通のご家庭の場合はそうですよね。ただ私たちは、それではいけないと思ったのです。

夫は“競泳日本代表の瀬戸大也”という肩書きと共に、メディアを通して『良き父・夫として家庭を守っているアスリート』という姿を見せてきました。そういうキャラクターを前面に出して広告などの仕事をしてきた以上、彼にはそれを全うする責任があります。

それにもかかわらず夫は自らの軽率な行動で、今日までお世話になってきた方々、スポンサーの方々、そして何より瀬戸大也を応援してきてくださった方々の信頼を裏切り、いろいろな人を傷つけてしまった。もちろん私もずっと苦しいですが、これはもう『夫婦の問題』だけで済ませていいことではないと思うのです」

撮影/杉山和行