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フジテレビ『鬼滅の刃』“全集中”放送への批判が的外れだといえる理由

今回も「便乗するな」の声が多かったが
木村 隆志 プロフィール

『ジャンプ』との縁と『アナ雪』の失敗

フジテレビは『鬼滅の刃』が連載されていた集英社の『週刊少年ジャンプ』との縁が深く、『ドラゴンボール』『ワンピース』などのテレビアニメを他局以上に放送し続けてきた実績と信頼がある。

『鬼滅の刃』のアニメは、まだ原作全体の3分の1程度を放送・公開しただけに過ぎない。

「ストーリーがたっぷり残っているため、すべてを劇場に公開するのは難しい」とも言われるだけに、「フジテレビとの関係を構築して全国ネットで放送できる可能性を作っておく」ことは作り手たちにとっても当然の策だろう。

また、今回の放送ではフジテレビが「ファンの多い作品の扱い方」という点で過去の反省を生かしていたことも見逃せない。

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さかのぼること約3年半前の2017年3月4日、地上波初放送された映画『アナと雪の女王』でエンドロールをカットし、エンディング曲を宣伝絡みの芸能人、自局アナウンサー、視聴者に歌わせて、「余韻が台なし」「余計なことをするな」「番宣なんてもってのほか」などと炎上してしまった。

今回はその反省を生かし、10日の「第一夜 兄妹の絆」では、エンドロールをきっちり流したことでファンはひと安心。さらに17日の「第二夜 那田蜘蛛山編」では、アニメ制作者たちによるスペシャルエンドロールを流してファンを喜ばせた。

これらの点でも、過去の蓄積と反省があるフジテレビへの批判は、「何でも叩けばいい」という危険な思想に見えてしまう。