2020.10.19
# アメリカ

トランプを支える謎の運動QAnon、その驚愕の「陰謀の世界観」

「ディープ・ステートが世界を支配」⁈
中岡 望 プロフィール

「トランプ教」なのか

QAnonはトランプ大統領を全能の存在として尊敬している。この世界に善を取り戻すために神によって選ばれた人物と見られている。これは、エバンジェリカルのトランプ論と極めて類似している。

またQAnonは、大衆を覚醒させる必要があると主張する。したがって現在は「大覚醒(Great Awakening)」の時代であるという。この「大覚醒」というのは、アメリカで過去にあった宗教復活の運動のことであり、QAnonは同じ意味合いを含めて、この言葉を使っていると思われる。

大覚醒を通して、嘘を暴き、国民に福音の真実を伝えるのがQAnonの目的のひとつである。それによって、人々が国際的なパワー・エリートに対して立ち上がると期待している。

トランプ大統領は、その指導者と位置付けられている。また、QAnonは、世界は悪と善の闘いの場であるとみる。これは『聖書』の黙示録の世界である。トランプ大統領の「Make America Great Again」は、単に経済的な偉大さだけを意味する訳ではない。キリスト教的な倫理観をアメリカ社会に復活させ、アメリカを偉大な国にするという意味合いも含まれている。

QAnonが敵とするのは、まずロスチャイルド家である。同家は、世界の金融市場を支配していると考えられている。「ロスチャイルド家陰謀論」は数百年前から存在するが、QAnonにとって「ディープ・ステート」の意を受けて行動する存在として理解されている。

 

次の標的はジョージ・ソロスである。ソロスが設立してOpen Society Foundationは、欧州政府の不安定化をもたらしたと批判する。さらにサウジアラビアのサイード家も槍玉に挙がっている。

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