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トランプを支える謎の運動QAnon、その驚愕の「陰謀の世界観」

「ディープ・ステートが世界を支配」⁈

陰謀論の上に立った政治運動

アメリカの政治には常に陰謀論がつきまとっている。

陰謀論とは、何者かが陰謀を企てて、政治的影響力を行使しているとしているという考え方である。現在、アメリカで急速に勢力を伸ばしているQAnonも、そうした陰謀論の上に立ったムーブメントである。

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QAnonは、世界は一部のエリートたちが組織する「ディープ・ステート(影の国家)」によって支配されていると主張する。ディープ・ステートはトランプ大統領を政権の座から引き下ろそうと陰謀を企てていると主張する。そしてトランプ大統領と組んで、ディープ・ステートに対する「反革命」を起こす必要性があると説く。そしてトランプ大統領もQAnonを支持する発言をおこなっている。

QAnonはSNSという現代の最新のコミュニケーションを駆使して、支持者を着実に増やしている。その全容は見えず、まるで秘密教団のような様相を見せている。

2020年の夏ごろから、「Q」と書かれたシャツを着たり、「We are Q」という旗を掲げてトランプ大統領の政治集会に姿を現すようになっており、アメリカの幾つかのメディアは「QAnonが政治の表舞台に登場した」と書いている。

QAnonは、お互いの間で様々なメッセージを交換し、それを『聖書』を通して解釈する傾向がある。SNSを通した組織的な活動は「QAnon運動」の形態を取っている。宗教的な特徴から「インターネット宗教」と呼ばれることもある。

 

本稿ではQAnonとトランプ大統領の関係を明らかにする。QAnonを理解するためには、アメリカ政治と陰謀論の関係から説き起こしたい。