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教師が子供どうしの「同調圧力」を解消できない、たったひとつの理由

同僚に辛い思いをさせられている先生も
諸富 祥彦 プロフィール

空気を読まない勇気を持て

「空気を読む」ということは、同調圧力に従うということにほぼ通じます。

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若手の先生方に申し上げたいこと……それは「あえて空気を読まないでいよう」「空気を読めても、ときには読まないふりをしてほしい」ということです。

これが同調圧力を打ち破って、自分の個性を活かすということにもつながるからです。

先生方には子どもに対しても「空気を読みすぎない行動のモデル」を示してほしい。先生には子ども集団に対してではなく、教師集団の中でもぜひ「空気を読みすぎない行動」をしてほしいのです。

このことは若手の先生に限らない話です。私は、中堅の優れた先生からもしばしばこんな悩みをうかがいます。

「本当はこうしたほうがいいと思うことがあっても、同じ学年のほかの先生に気を遣ってできないんです」

小学校のある学年で全クラスが、同じ教材を使って授業をすることがあります。学年の先生方で、どういう授業にするか、どういう教材をどのように使うか、打ち合わせをします。

こういうときには、すごく頑張る人がいる一方で、かなり手抜きに走る人もいるものです(これは学校に限らずすべての職場でよくあることでしょう)。

こういうとき、頑張る先生は「本当はもっと準備を重ねたいし、板書のやり方も、教材の見せ方も、配布するプリントも工夫したい。もっと手をかけて授業をしたい」……そんなふうに思うものです。

 

しかし、本当は「もっとできるのに」「もっと頑張りたい」と思っていながらも、「やり過ぎるとほかの先生から叩かれてしまう」「どうしてあなただけ、そこまでするのかと思われてしまう」とほかの先生からのクレームをおそれて、妥協を余儀なくされます。この「教師集団の横並びの発想」は、できる教師特有の大きな悩みのタネになっています。