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# 教育

教師が子供どうしの「同調圧力」を解消できない、たったひとつの理由

同僚に辛い思いをさせられている先生も
いじめ、不登校、保護者との軋轢、長時間労働、新型コロナの影響……。教育現場ではたらく人のストレスとプレッシャーは年々、増すばかり。こうした困難を打開するヒントを与えてくれるのは、著書『いい教師の条件』を上梓した諸富祥彦氏だ。神戸市の「激辛カレー」暴行事件が象徴するように、教師間におけるいじめが増えている昨今。人間関係に悩む若い教師たちに、「あえて空気を読まない」ことの大切さを説いてくれた。

「激辛カレー」事件の背景

私は30年近く、多くの先生方の悩みをうかがってきて、職員室における教師間の人間関係においても、子どもと同様のいじめの構図が生まれやすいことを見てきました。(参考:「神戸教員いじめ・暴行事件」を引き起こした「職員室カースト」の実態

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被害者側からすると、次のような気持ちになります。

「強い者、力のある者には逆らえない」

「反対意見やノーを言うことができない」

「周囲の人たちから浮いてしまうと、今度は自分が仲間外しのターゲットになってしまう」

神戸市東須磨小の教員間のいじめ・暴行事件がなぜ起きたのか。

私は、多くの学校、とりわけ小中学校の職員室には、「同調圧力」という魔物が住んでいるのではないかと考えています。

とりわけ、20代から30代という比較的若い世代の教師の間で、強い同調圧力が働くことがしばしばあります。同じ学校の「ほかの教師集団から仲間外しにあった」「仲間に入れてもらえない」と訴え、相談してくる先生方は少なくありません。その多くは「同僚の同世代の教師から、仲間外しにあっている」という相談です。

 

全国的に若手教師が激増しています。首都圏のある小学校では教師の8割が20代、学年主任も20代というところもあります。

調査報告書によると、東須磨小も〈平成29年(2017年)度はA教員らより以前から在籍するベテランの教員が相当数異動等でいなくなり、平成30年(2018年)度には新任教員を含む比較的若い教員が多くを占めるようになった〉とあります。