菅首相が進めるエネルギー政策見直し…再生可能エネの「実力」と「勝算」

再生エネと原発の比重をどうするのか
歳川 隆雄 プロフィール

水力発電に続いて発電効率が高い

件の前田氏は、筆者とのランチの前週に菅義偉首相の出身地である秋田県湯沢市に出張している。Jパワー(電源開発株式会社)の渡部肇史社長の要請で今年1月に稼働した同県南西部にかほ市の陸上風力発電視察のため訪れたというのだ。

肝心な話は、同社が秋田県の男鹿半島能代市と南部の由利本荘市の沖洋上に巨大な風力発電を建設する計画があるということだ。前田氏の話を咀嚼してみると、概ね次のようなものだった。

秋田県の風力発電 photo by gettyimages
 

風力発電は再生エネのなかでも水力発電に続いて発電効率が高いものである。最も普及している風車の構造はプロペラ型(3枚のブレード)であり、日本の陸上風力発電に使われているブレードは約40mである。

再生エネ先進国のドイツは既に、メルケル首相のリーダーシップの下で最終エネルギー消費に占める再生エネ比率をEU 規定に基づく目標値「2020年に18%」を達成してしまった。その再生エネの中核となったのが風力発電と太陽光発電である。

巨大な洋上風力発電に必要なブレードは陸上の倍以上の約100mもあり、このブレードを始め、発電機、変電器、そしてそれら機器を格納するナセルなどを製作できるのは、現在、ドイツのシーメンス、デンマークのベスタス、米国のGEの3社のみである。