初代葱師・清水寅氏

【ネギ1本1万円で売る驚異の男】が到達した、誰でも実行できるシンプルな答え

なぜネギ1本が1万円で売れるのか?(30/最終回)
「1本1万円のネギが売れている」そう聞くと驚く人も多いのでは?
『ねぎびとカンパニー』社長・清水寅氏は脱サラ後に農業を始めた中途参入組。しかし今では『ねぎびとカンパニー』のネギは1本1万円の価値が付くほどに…。
注目書籍『なぜネギ1本が1万円で売れるのか?』から毎日連載企画!
最終回は、寅氏が考える農業の未来についてお届けします。>>今までの連載はこちら!

農業部の立ち上げ

まずは「〇〇さんみたいになりたい」という憧れが生まれる。自分もやってみたいと、部活に入る。部活で技を磨き、その一部はプロの農家になる――。そういう展開が理想です。全国の学校に「農業部」という部活ができてほしい。

まだその前段にすぎないのですが、2019年には地元の寺津小学校で、農業の授業をやりました。以前、教頭先生に頼まれて講演会をやったら好評で、「実習もやってくれないか」という話になったのです。

寺津小農業部
 

教える相手は小学6年生。1クラスしかないので19人です。農家の子供は2~3人で、ほとんどの子供は農作業が初めてでした。週1回、年間50時間もやりました。校庭の一角に畑を作り、ネギ、エダマメ、サツマイモとカボチャを作った。

畑の下準備はうちのスタッフも動員しましたが、雑草取りは子供たちの仕事。むちゃくちゃ嫌がりました。さっきまではしゃいでいた子も無口になった。元気いっぱいの子供たちですら嫌がるほど、雑草取りは過酷な仕事なのです。

1年間の授業が終わったあと、みんなが手紙をくれたのですが、「先生に教わったのは、挨拶、礼儀、掃除、整理整頓……」という内容が多く、笑ってしまいました。ここでもけっこう厳しく、農作業以前のことばかり指導していたようです。