やっぱりヤバすぎるトランプの「コロナデマ拡散力」…コーネル大の調査が示したこと

世界一の偽情報拡散器だった
飯塚 真紀子 プロフィール

2.「闇の政府」の存在

“奇跡の治療法”に次いで多いトランプ氏絡みの偽情報が、パンデミックの背後にはディープ・ステイト(闇の政府)が存在するという陰謀論である。

トランプ氏は3月に行われた新型コロナ対策に関する記者会見で、米国務省が「闇の政府」だと冗談を飛ばした。記者に対して、こうきいた。

「ポンペオ国務長官は非常に忙しいから、彼に今質問があるなら、質問してくれる? 彼には、ステイト・デパートメント(国務省)に戻ってほしいんだよ、いわゆる、ディープ・ステイト・デパートメントにね。そうだよね、マイク」

この発言の背景には、トランプ氏が政権内に自身の失墜を企んでいる人々がいるのではないかと疑心暗鬼になっている状況がある。例えば、ロシア疑惑が問題となっていた2018年5月、トランプ氏は、政権内には、同氏の大統領職を妨害しようとしている“けしからんディープ・ステイト”があるとツイート、それに対し、ポンペオ氏は「国務省にはディープ・ステイトは存在しない」と否定していた。

ポンペオ国務長官〔PHOTO〕Gettyimages
 

また、ツイッターで、ワクチンや治療薬の承認を早急に進めない米食品医薬品局(FDA)がトランプ陣営の選挙戦を妨害している「闇の政府」かもしれないと憶測し、以下のように不満を述べた。

「ディープ・ステイトが誰だか不明だが、FDAの誰かが、製薬会社がワクチンや治療薬をテストするために人を集めることを非常に難しくしている。彼らは(ワクチンや治療薬の承認に対する)回答を(大統領選挙の投票日の)11月3日以降に遅らせたいと考えている」