人生は結婚してからが長いのに

しかし、今の私はそのラストの文言をとても苦々しく受け取る

「私、末長く幸せに暮らしているのかもしれないが、これがゴールか? いやいや、人生100年時代だとしたら、私と同じ年でもあと65年もあるやんけ! つか、オーロラ姫って絶対16歳前だし、いずれにせよ末長すぎやろ!

私の心の中の相方がそうツッコミを入れる。

可愛い子供たちと、リスペクトできる夫がいる。

みな健康だ。身の安全を脅かすような危険は今のところはない。

毎日、家事や育児に追われて、倒れるように眠りにつく。眠れる森の美女ほどでなくていいから、せめて少しは長く眠ってみたいものだが、たいていの睡眠時間は短く、王子様の代わりにスマホのアラームが私を叩き起こす。朝が来れば、お弁当を作る。また昨日とだいたい同じような1日が始まる。

いつかは子供が手がかからなくなり、そのうち巣立つかもしれない。いつか夫が隣からいなくなってしまうこともあるかもしれない。でも、それははるか遠くの出来事と思っている。これが私の「末長い幸せ」。

でも。
だから。

「それで満足できていない自分」が苦しい。

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○○の母、中田さんの奥さん

着る機会が一向にやってこないドレスは、いつまでもクローゼットの中で眠っている。いつの間にか、ミニ丈のドレスは全く似合わなくなっていた。大切に保管しているドレスのデザインはいつしか流行遅れになっているかもしれない。

私はこの秋も、洗濯のしやすいゆったりしたパンツを買い足し、クローゼットの一番手前の一軍配置に置いている。

いつか履こう、眺めるだけでも綺麗だし、と思って買ったハイヒールは一度も履かれていなければ、眺める時間があるわけもなく、靴箱の中で眠っていた。

たまに履いてみようと思って出してみても、筋肉が慣れていないため、すぐに足が痛くなってしまう。

その靴はついに先日、フリマアプリで売ってしまった。

履かれる日を待ってる我が家のヒールたち。ジミーチュウはメルカリに出そうと写真を撮っていたら、娘に「将来私にちょうだい!」と懇願され、引き続き靴箱へ。写真提供/福田萌

〇〇ちゃんのお母さん、中田さんの奥さん、そんな呼び方の方が増えて、私は、脇役を全うしていると感じる。でも、これが全てでなければならないんだろうか?

もちろん、全部の暮らしを投げ打って、今と全く違う私になって1からリセットしたいわけではない。子供たちの成長だって近くで見ていたいし、できるだけ自分の手で子供たちを育てたい。

でも、この心の中にある焦燥感はなんだろう?