服を買いに行って、「あ! これ素敵!」と体に当ててみる。そして、唖然とする。なんで、こんなにサイズが小さいのだろう……。もっと痩せなくちゃ、着れないの?と途端に楽しかったショッピングがブルーに。

太っている痩せているに関係なく、こういった経験ありませんか?

SNSなどで、体型に関するポジティブなメッセージを配信し続けている、プラスサイズモデルの吉野なおさん(モデル名:Nao)。この連載では、過去の摂食障害に至った経験や、体型や見た目に関する問題などを執筆しています。

そんななおさんが今年5月、『どうしたら日本のファッションでサイズ展開が広がるのか増えるのか考えてみた』という記事をnoteにアップしました。この記事、さまざまな体型の人から大きな反響があったといいます。今回は、そのときの記事の反響や感想も踏まえ、「日本の服のサイズ展開の問題点」について、改めて執筆してもらいました。

好きな服を着たい、でもサイズが合わないと思う人は、どんな体型の人でもいる。photo/Getty Images

売っている服が小さすぎる!

数年前から『服が売れない』というアパレル業界の問題をよく耳にするようになった。経済状況や時代が変化し、あらゆるものの価値が変わってきてるという話も聞く。しかし、普段XLサイズの服を着ている私にとっては『服が売れない問題』ではなく、『服が売っていない問題』を、自分で服を買うようになった20年以上前からずーっと感じていた。

『服が売っていない』と感じるの最大の原因は、日本の店頭で取り扱われるレディースアパレルアイテムのサイズ展開の狭さにある。日本のレディースサイズは、S・M・Lサイズの取り扱いがあればまだいい方で、ワンサイズや2サイズ展開のブランドも多く、それらレギュラーサイズからはみ出たサイズの女性は店頭で服を探すことは難しい。服だけでなく、下着や靴に関しても困っている女性が多いのではないだろうか。

近年、性別や生き方など『あらゆる多様性を認めよう』という雰囲気になってきてはいる。しかし、日本のレディースのアパレルアイテムとなると、その多くは「限られたサイズの女性たち」に向けて作られている印象を受ける。日本において、このアパレルのサイズ問題は『女性の体はこうあるべき』という社会的プレッシャーを強める一因になっていると私は感じるのだ。