「脱ハンコ」は「脱中央集権」で国民の信頼を得なければ成功しない

いまだに響く住基ネットの失敗
野口 悠紀雄 プロフィール

認証局という中央集権的組織が裏に控える

住基ネットやマイナンバーカードが疑いの目で見られる大きな理由は、それが中央集権型の仕組みだからだ。
 
現在の電子署名は、背後に「認証局」と呼ばれる中央集権的な組織が控えている。ここが、電子署名の正当性を証明する。

電子署名が普及しない大きな原因は、認証局から電子証明を貰うのが簡単ではないことだ。このため「クラウド署名」のような便宜的方法が使われる。

「住民基本台帳カード」の場合には、「地方自治情報センター」と呼ばれる組織が認証局となっていた。マイナンバーカード の場合にも認証局がある。それは、「地方公共団体情報システム機構(JIS)」と呼ばれる組織だ。これは、実は、『地方自治情報センター』が名称を変えたものだ。

 

なお、2016年1月18日から19日にかけて、地方公共団体情報システム機構で障害が起こり、一部の自治体でカード交付ができなくなったことがある。