『インターステラー』プレミアム上映会にて。ノーラン監督ら映画関係者と物理学者たち photo by gettyimages

難解作?『テネット』を10倍楽しむための「5つの心得」

ホーキング「最後の弟子」が案内する時間逆行の世界

「時間逆行」という特殊な設定の映画『テネット』はコロナ禍にもかかわらず絶好調だが、一方では「難解」とも評されている。英国ケンブリッジ大学理論宇宙論センターでホーキング博士に師事した最後の弟子にして、『時間は逆戻りするのか』の著書がある若手物理学者が、この映画を10倍楽しむための(当社比)5つの心得を伝授してくれた。

未知の感覚が体験できる「新ジャンルの映画」

『テネット』、観てきました。まず、これまでSF映画をたくさん観てきた人間として言いたいのは、「新ジャンルの映画が誕生した!」ということです。まだ観ていない方は、ぜひ映画館へお出かけになることをお勧めします。きっと、これまで人類が知らなかった新しい感覚を体験できるはずです。

ただし、けっして「観やすい」映画ではありません。むしろ、その逆かもしれません。その理由は、たとえば「エントロピー」「時間逆行」「反粒子」などの物理用語がわんさか出てくることにもあります。それだけでアレルギー反応を起こしてしまう人は、せっかくの新しい映像体験のチャンスを棒に振ってしまうかもしれません。それは、あまりにももったいないことです。

  ノーラン監督のメッセージと特別予告

そこで、物理学業界きってのSF映画好きであり、最近、まるでこの映画の世界を解説しているような本を書いた者として、『テネット』を最後まで楽しむための心得を(べつに映画会社に頼まれたわけではないのですが)、みなさんに伝授したいと思います。あ、ネタバレの心配はありませんので大丈夫です!