2月/ネギの種まきの様子

ネギ1本を1万円で売るスーパーな男が辿り着いた「意外すぎる結論」

なぜネギ1本が1万円で売れるのか?(13)
「1本1万円のネギが売れている」そう聞くと驚く人も多いのでは?
『ねぎびとカンパニー』社長・清水寅氏は脱サラ後に農業を始めた中途参入組。しかし今では『ねぎびとカンパニー』のネギは1本1万円の価値が付くほどに…。
注目書籍『なぜネギ1本が1万円で売れるのか?』から毎日連載企画!
第13回では、単価を上げる努力をしてきた寅氏が、いかにしてネギを育てているのか、をお届けします。>>今までの連載はこちら!

勝手に生えた雑草がネギの病気を予防?

いまは微生物に夢中になっているのですが、その延長線上で、画期的な農法を考えています。

軟腐病でネギが全滅し、「もうここにネギは植えられん!」と、畑を放棄したことがあります。翌年は放ったらかしなので、雑草がボーボー。その翌年はネギではなくカボチャを植えました。さらに翌年、試しにネギを植えてみたところ、これまでにない大豊作だったのです。軟腐病がまったく出ないどころか、ネギの品質が最高クラスだった。

『ねぎびとカンパニー』ネギ畑
 

ここにヒントがあるぞ――。そう思いました。畑を休ませることが、病気対策のカギになるんじゃないかと。

そこで2年休ませたり、3年休ませたり、さまざまな実験をしてみた。病気が出ないようにするには、2年休ませるので十分のようでした。反収が増えるというのも、僕の思い込みではないと確認できた。

連作障害というものがあります。同じ畑で同じ作物を作り続けると、病気になりやすい。でも、不思議なことに、それは畑によるのです。2年で連作障害が出る畑もあれば、20年間作り続けて一度も出ない畑もある。まったく出ない畑には出ません。つまり、休ませることで畑が良くなったのは、連作の問題ではないということです。

ひょっとすると、休ませているうちに勝手に生えてきた雑草が、何らかの役割を果たしているんじゃないか?

調べると、雑草などのなかには、病気や虫に効くものがあった。土中の菌を吸ってしまうらしいのです。たとえばアブラナ科のチャガラシ(からしな)は、サツマイモのネコブセンチュウなどを退治することで有名です。ネギの軟腐病でいえば、ソルガムなどのイネ科の植物が病原菌に効くという研究がある。実際にソルガムを植えて、実験しました。