「まひろさん、スポーツ選手なら知っておくべきだ。
今日の食事が明日からの自分を変えるって」

これは、10月15日に2巻が発売となるマンガ『アスメシ』で主人公のひとり、保志太一が義理の娘のまひろに語る言葉だ。『アスメシ』(作画・小川錦 原作・見原由真)は「食」で心が通じ合っていく、スポーツ栄養学のスペシャリストの義理の父と、アスリートの娘との「スポ根でグルメ漫画で家族ドラマ」ともいえる物語なのだ。

(C)見原由真/小川錦/講談社『アスメシ』1巻より

血の繋がっていない親子生活の中で、太一は「まひろさんには勝負にも怪我にも打ち勝つアスリートになってもらいたい!」とスポーツ栄養学にもとづく食事で柔道に励むまひろを支えようと決意に燃える。太一のつくる料理は体だけでなく心にも美味しく、まひろの孤独な心が太一の愛情に支えられていく。ここには、スポーツをサポートするだけではない「親子の交流」のヒントが隠されている。

そこで、2巻発売を記念して、『アスメシ』原作者でアスリートフードマイスターの資格を持つ見原由真さんに、誰でも作れる「健康な身体を作るための簡単美味しい料理」の極意を教えていただいた。

構成/FRaU編集部

アスリートの食事は
普段の生活にも取り入れられるか

「私自身とてもずぼらな性格というのもあり、『アスメシ』で紹介するレシピはなるべくハードルの高くない、食べ慣れた身近な食材でできる美味しいものを意識しています」

見原さんはこう語る。しかし、そもそも「アスリートの食事」というと、プロテインとか相撲部屋のちゃんこ鍋のように、特別な料理を食べているように思うのだが――。

アスリートだからといって特別な食材を食べるわけではなく、一般家庭の食卓に並ぶような食事をしています。一般の人と違うのは、運動でエネルギーを必要とする分、たくさん食べないといけないということがひとつあります。食べる量が増えれば必然的に塩分摂取量も多くなりやすいため、アスリート向けの食事は味付けがシンプルになる傾向もあります。
味付けがシンプルになる分、調理方法も手軽なものにできることも多いので、『アスメシ』のご飯は普段の生活にも取り入れやすいと思います」

では、マンガで紹介しているなかでも料理の得意でない人でも簡単に作ることのできるおススメレシピを厳選してお届けしよう。