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80歳以上男性の43%が免許保持…高齢ドライバー事故を止める「ひと言」

池袋暴走事故が起こしたもう1つの変化

なぜこんな老人が運転を

東京・池袋で高齢ドライバーが運転する乗用車が暴走し、母子が死亡した事故の初公判が10月8日、東京地裁で開かれた。

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2019年4月、当時87歳だった旧通産省工業技術院の元院長・飯塚幸三被告(89)の運転する乗用車が暴走。松永真菜さん(当時31)と娘の莉子ちゃん(同3)を死亡させたほか、9人にけがを負わせた。

事故を起こした飯塚被告は法廷で「最愛の奥様とお嬢様を亡くされた松永さんのご心痛に言葉がない。深くおわびします」と頭を下げたものの、問われている過失運転致死傷の罪については、問われた89歳の被告は、起訴内容を否認、「アクセルペダルとブレーキペダルを踏み違えたことはないと記憶している」と述べ、無罪を主張した。

検察側は飯塚被告が運転中にブレーキとアクセルを踏み間違えたと見ており、車に記録されたデータから、「アクセルとブレーキに故障の記録はなく、アクセルを踏み続けたことも記録されている」と指摘した。

 

「車に何らかの異常が生じ、暴走した疑いがある」と弁護側は主張している。だが、実況見分に現れた飯塚被告が、2本の杖をつき、足取りも不如意だった姿を報道で見た多くの人たちは、あんな身体状態で自動車を運転していたのかと衝撃を受けたに違いない。「過失があったかどうか」よりも、身体能力が衰えた「高齢者が運転することの是非」に関心が向いている。