ネギ1本1万円で売る男が、ホウレンソウを育ててたどり着いた“闘い方”

なぜネギ1本が1万円で売れるのか?(16)
清水 寅 プロフィール

関東と同じ闘い方をしない

ネギだって同じことです。白ネギの2大産地は千葉県と埼玉県。その2強を、茨城県と北海道が追いかけている。関東では暖かさを生かし、年中作ることで売上を増やす。秋に植えて、翌春に収穫することすら可能です。

うちでも秋植えを試したことがあります。5月に出荷してお金が入ってくるなら、そんなに助かる話はないので。9月に植えて、翌年の5月に収穫しました。でも、雪のために、土がコンクリートのように固まってしまった。ネギの皮もガチガチです。出荷できるレベルではなかったし、土を傷めるので、1回でやめました。

※画像はイメージです。Photo by iStock
 

考えてみれば、べつに年中作らなくたっていいのです。寒いからこそ、長く畑に植えたままで、ゆっくりゆっくり成長させられる。そのぶん光合成の量が増えて、甘みもうまみも増す。こんなネギ作りは東北でしかできません。暑い時期はわかりませんが、少なくとも寒い時期の味で、関東に負けない自信がある。

関東は一年中作り続けるため、連作障害に悩まされることも多いのですが、植えられる期間が決まっている東北では、それも少ない。病気になりにくければ消毒の必要も少ないから、土の中の微生物を殺すこともない。

「春先の収入がない」とボヤいてきましたが、雪の降る土地で農業をやるメリットだって大きいわけです。そのアドバンテージを生かすためには、関東と同じ闘い方をしない。そこがポイントだと思っています。

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