たった10本のネギが残り200万本の価値を爆上げ! ネギ1本1万円で売る男

なぜネギ1本が1万円で売れるのか?(10)
清水 寅

「真の葱」発表後、普及版ネギも単価がUP

真の葱の発売後、普及版のネギを2本298円で売ってくれるスーパーが、ついに現れました。そしてモナリザ発表後、2本398円、2本498円という店も出てきた。それぐらい1本1万円にはインパクトがあったということでしょう。

日本一高いネギとなると、メディアも飛びつきます。話題になれば、「寅ちゃんねぎを買いたい」と指名するお客さんも増える。そう説得することで、スーパーの了解が得られたのです。

真の葱の畑

贈答用ネギの栽培には、もっともいい畑をあてています。1ヵ所に植える本数や、仕上げにまく肥料などにもこだわっています。でも、品種や基本的な育て方は普及版のネギと変わらない。

だとすれば、普及版のネギの品質もいいに違いない――。普通はそう考えます。そうなると、1本1万円と2本298円との比較になって、2本298円が安いように見えてくるから不思議です。「そんなネギが298円で買えるのか!」となる。

僕はそれまで、すべてのネギの値段を一斉に上げる方法ばかり考えていました。だから、どんなに悩んでも出口が見つからなかった。まとめて200万本をさばこうと思ったら、足元を見られて、逆に値段を下げざるをえなくなる。

そうじゃないのです。200万本のなかの10本だけを高く売ることができれば、残りもおのずから高くなる。「高いものを安く見せる」ことを考えるべきだったのです。アッパーの商品を作れば、全体が底上げされる。たった10本の超高級ネギが、残りの200万本の単価を引き上げたわけです。

 
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