NHK『ライブ・エール』公式サイトより

NHKで「ウィズコロナ時代の音楽特番」をつくってみてわかったこと

原点回帰、そして新しい表現の可能性

コロナショックで「当たり前」が崩壊した今、未来をどう考えればよいか。エンターテインメント業界の次代のキーパーソンたちが、コロナ禍の現在とこれからを発信する連載企画「Breaking the Wall」。第3回はNHK制作局のディレクター・プロデューサーである山崎隆博氏による特別寄稿!

 

ウィズコロナ時代の音楽特番『ライブ・エール』

8月8日、2時間半の『ライブ・エール』というゴールデン帯の音楽番組で総合演出を担当しました。

GReeeeNのみなさん、松任谷由実さん、MISIAさん、YOSHIKIさんなど21組のアーティストが音楽で日本中、世界中にエールを届けるというコンセプトの元、パフォーマンスを披露した特番です。

舞台は『紅白歌合戦』と同じNHKホール。内村光良さんを司会に迎えての生放送。緊急事態宣言以降、我々も初めて制作する<ウィズコロナ>時代の大型番組ということで、手探りで番組作りに臨み、結果的には想定以上に、幅広い世代のみなさんに観ていただき、好意的な意見も電話やメールで多くいただくことができました。

およそ3ヵ月の準備期間。制作風景も、これまでの特番とは大きく異なるものでした。

紅白では100人を超えるスタッフが一堂に会する全体進行会議もオンラインでの開催。事前のリハーサルやレコーディングも人数を減らし分けて行うなど、ソーシャルディスタンスや換気を意識した<3密>を避ける形で行われました。

本番の感染対策も徹底し、客席は無観客、スタッフの入館人数もかなり厳しい制限をかけさせていただき、ある意味、紅白名物の、舞台袖中でごった返すスタッフやダンサーの様子も全くない風景になっていました。結果的にスタッフや出演者がホールで感染するという事態は避けることができた運営になりました。