池袋暴走事故「上級国民」だけでなく「家族も死刑」と袋叩きにする人々のヤバい心理

羨望と復讐の念で揺れる人が多い?
片田 珠美 プロフィール

なぜ家族まで袋叩きにするのか

このように、加害者本人だけでなく、その家族も叩く傾向に最近拍車がかかっているように見える。加害者家族の責任を問い、それ相応の責任を取るまでは許さないという姿勢で袋叩きにするのだ。

とくに、加害者とその家族が恵まれた境遇にいるように見える場合、バッシングはより激しくなる。これは、大衆の胸中に潜んでいる羨望のせいだろう。

羨望とは、他人の幸福が我慢できない怒りにほかならない。東大卒で、順調に出世し、功成り名を遂げた飯塚被告は、大衆の羨望をかき立てる。同時に、飯塚被告のおかげで裕福かつ安楽な生活を送っているように見える家族も羨望の対象になる。

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もっとも、羨望は非常に陰湿なので、そんな感情を自分が抱いていることは、誰だって認めたくない。

第一、羨望が自分の心の奥にあるのを認めると、羨望の対象より自分が劣っているのを認めることになる。それは、自己愛が許さない。だから、羨望の対象に何らかの過失や落ち度が見つかると、絶好の口実とばかり攻撃する。

芸能人やアスリートなどの有名人が、不倫が発覚すると、袋叩きにされる一因に、大衆の羨望をかき立てる存在だからということもあるだろう。