# 鉄道

鉄道業界の衰退が止まらない…浮き彫りになった「3つの理由」

「鉄道の日」に、あえて言おう
川辺 謙一 プロフィール

鉄道>道路だった時代があった

日本で鉄道が衰退した原因は、おもに次の3つがある。

[1]他交通の発達
[2]人口減少
[3]コロナ禍

一見ありふれた意見に思うかもしれないが、実際には状況が複雑に絡み合っている。時系列でいえば、[1]他交通の発達と[2]人口減少の影響で弱り続けていたときに、[3]コロナ禍による利用者減少で追い討ちをかけられたかたちだ。

 

なぜそのようなことが起きたのか。[1][2][3]の順に説明しよう。

[1]の「他交通の発達」は、戦後に鉄道が衰退した大きな要因だ。鉄道以外の交通機関が発達した結果、鉄道は国内交通における輸送量シェアが低下した。

いっぽう戦前は、日本の交通政策は鉄道偏重で、鉄道院や鉄道省と呼ばれる組織が国内交通を管轄していた。日本は、明治時代に交通の近代化を急いだため、輸送効率を飛躍的に上げられる鉄道の整備を優先し、時間を要する道路の整備を後回しにした。それゆえ、鉄道を頂点とする交通体系が築かれ、道路はそれを補完する「毛細血管」として扱われた

ところが終戦後に自動車保有台数が急増し、1950年代に高速道路をはじめとする幹線道路の整備が本格化すると、日本は自動車の時代を迎え、輸送量シェアで自動車が鉄道を追い抜いた。また、空港や港湾の整備が進み、航空や船舶が発達したことで、鉄道の輸送量シェアは低下した。

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