【漫画】大きな心の傷を抱えた女子高生を全力で救った「かわいい犬の行動力」

NHKも取り上げた話題作!

東日本の架空の港町・福音浜で、自らの傷に向き合いながら日々を過ごす人々を描いた『柴ばあと豆柴太』。1巻発売から1ヵ月。地元紙だけでなく、共同通信やNHKなどで、新聞・テレビでも取り上げられるなど、ネットだけでなく注目がどんどん広がっている話題作だ。

震災から9年。ちょうど人生の選択肢に差し掛かっている、当時の小学生たちの葛藤が今回のテーマになっている。今回の主人公は、亡くなった虎太郎の同級生の美波。町会議員を父にもつ美波は、若者を地元に残したい……という父の願いに逆らうことができない。

美波の父の妨害で、名門チームのスカウトが見学にくることを知らず、試合に出られなくなってしまう同級生・修司に、美波は何も言えない……というのが前半だった。

 

なぜ犬を主人公にしたのか?

ヤマモト氏にとって、美波はとても思い入れの強いキャラクターだという。

「今回の主人公の美波は、同級生を自分のせいで亡くしてしまった……という心の傷を持っています。しかもその心の傷を、誰にも言えないというつらさももっている。

小学生がだれにも言えない秘密を持っているというのは、本当につらいと思うんです。
吐き出せば、とても楽になるのに、まじめがゆえにいえない……というのは、本当につらいだろうな……と。

今回の話を描いていて、私自身が豆柴太にとても救われました。人間だけでは、煮詰まってしまうとき、豆柴太の思いがけない行動や、犬の直感が、人間を導いてくれる瞬間がある気がして……。

作家である自分自身が、豆柴太を書いていてとても救われています」

なぜ犬を主人公にしたのか? よくヤマモトさんは問われるという。

「震災を描いていて思うのは、それぞれの心の傷に軽重はなく、あの時それぞれの場所にいた人はみんな心になにか抱えているんだな……ということです。

そんな存在を全肯定して、大丈夫! がんばっている……といえる存在を、作りたかったら、自然と犬になりました。

犬のもっている純粋さ、前向きさ、一生懸命さ、そして人間が大好き……という気持ちが、読んだ人の気持ちも少し楽にしてくれるといいな……と思います」

次回更新は、10月30日。これまでのキャラクターたちが一堂に会して、柴ばあの家で、大宴会! おいしい料理も目白押しなので、お楽しみに!

2011年3月……ボクと柴ばあは出会った。東日本大震災で家族をなくしたひとりと一匹が
よりそうながら暮らす東北のある港町。お弁当屋さんを営む柴ばあと、小さな豆柴犬の二人暮らしをめぐる四季の物語。東北の温かさと、せつなさが伝わるストーリーと4ページのそれぞれの心象風景できりとった、新しい形のコミックス。たのしい4コマをはじめとした描きおろしもいっぱい!

『柴ばあと豆柴太』(ヤマモトヨウコ著、講談社)

公開中のエピソード

 

作者紹介

ヤマモト ヨウコ

京都府出身。現在、転勤で仙台在住。初連載に緊張中。豆柴太をよろしくお願いします! https://twitter.com/YY0905

次回は10月30日更新!