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【サイエンス365日】旅客機コンコルドが最後の営業飛行

科学 今日はこんな日

"サイエンス365日" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

夢の超音速旅客機の誕生

2003年の今日、超音速旅客機「コンコルド」の最後の営業飛行が行われました。

 

1950年代、先進各国では超音速旅客機の構想が相次いで打ち立てられ、ソ連(現・ロシア)、イギリス、フランスが開発レースを一歩リードしていました。ソ連が「ツポレフTu-144」を開発するのと並行して、フランスとイギリスは共同開発を急ピッチで進めました。

1969年に完成した「コンコルド」はマッハ2での飛行を実現させ、世界各国の航空会社から注文が殺到しました。しかしオイルショックによる燃料代の高騰や、超音速飛行によるソニックブーム(物体が音速を超えて運動するときに発生する衝撃波)がネックとなり、フランスとイギリス以外の国は注文をキャンセルしてしまいました。

1976年にコンコルドは定期運航を開始しましたが、航空業界のトレンドは少数の富裕層よりも多数の大衆層をターゲットとすることで利益を上げるように移り変わっていき、ボーイング747のような大型旅客機が人気を博していきました。そして、2000年の墜落事故が決定打となり、コンコルドは2003年に全機が退役することとなりました。

コンコルドの誤謬

コンコルドの商業的失敗から、回収不可能な費用を回収しようとしたばかりにさらなる不利益を出すことを意味する「コンコルドの誤謬(ごびゅう)」という言葉まで生まれました。平たく言えば、「こんなに犠牲を出したのだから今更やめられない」という理屈です。この落とし穴、皆さんもついつい陥っていませんか。

尖った機首が特徴のコンコルド Photo by Getty Images