コロナ時代に大ヒットした『地球の歩き方 東京』、その「新しさの正体」

東側に焦点、「暗黙のルール」も紹介
岡本 亮輔 プロフィール

「MANGA都市TOKYO」とは?

そして、同じように東京の普段見すごしている一面について教えてくれるのが、国立新美術館で開催中の「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」である(11月3日まで)。

同展は、2018年にフランスのパリで開催された『MANGA⇔TOKYO』展が元になっており、やはり外国人のまなざしを1つの基準としながら、東京を新鮮な角度からとらえている。

アニメや映画の舞台となった場所を訪れるいわゆる「聖地巡礼」は、コンテンツ・ツーリズムとして定番の観光形態になっている。例をあげればきりがないが、北海道の富良野、埼玉県の秩父、広島県の尾道などが多くの観光客を集めている。だが実のところ、東京ほど多くの物語の舞台になった街はないだろう。

 

『地球の歩き方 東京』でも「サブカルチャーとアニメの聖地 東京マップ」という項目で、映画『NANA』に登場した調布駅北口のジャクソンホール、『耳をすませば』の聖蹟桜ヶ丘、『ろくでなしBLUES』の吉祥寺などが紹介されている。

加えて、「東京ゆかりの文学作品と文学さんぽ」や「新撰組ゆかりの地コース」なども紹介されており、これらもコンテンツ・ツーリズムと言える。

前述の通り、同書は東京の東側を集中的に取り上げており、西側にはあまりページが割かれていない。唯一、上のようなコンテンツ・ツーリズムの場所として、比較的西側エリアが多く取り上げられているが、実際には、東側エリアの厚みはかなりのものである。