日本の凶悪バラバラ殺人犯が南アフリカで「17年も野放し」だったワケ

警察組織の腐敗の実態
時任 兼作 プロフィール

警察トップが賄賂をもらう国

南アフリカ警察の実態を知る日本の警察幹部はこう話す。

「警察トップからして、賄賂をもらって殺人を見逃すような国だ。南アフリカ警察長官のジャッキー・セレビ氏は、2008年に収賄容疑をかけられICPO総裁を辞職している。つまり、ICPOの統制すら効かないということだ。だから、不正や怠慢があろうと、一向に驚かない。『死刑制度がある国には容疑者を引き渡さない』などという綺麗事は、まったくのおためごかしだ」

 

紙谷容疑者が南アフリカに逃亡したとみられる2004年頃、同国では警察長官が2代続けて汚職で更迭されている。先に更迭されたのは、前述したジャッキー・セレビ警察長官。同氏は2005年、殺人容疑で逮捕されたビジネスマンから賄賂を受け取っていた。その後、収賄罪で逮捕され、懲役15年の実刑判決を受けた。同長官は更迭直前までICPO総裁を務めていた。

その後任となったベキ・セレ警察長官も、警察庁舎の賃貸契約に際し、競争入札を行わずに不当に契約業者を選定したとして、2012年に更迭されている。