日本の凶悪バラバラ殺人犯が南アフリカで「17年も野放し」だったワケ

警察組織の腐敗の実態
時任 兼作 プロフィール

南アフリカ警察はまったく動かず

その後について、捜査関係者が語る。

「海外逃亡後、ふたりは別の詐欺事件にかかわっていたようだ。そのことが判明したのは、2010年のこと。南アフリカで開催されたサッカーワールドカップに際し、架空の観戦ツアーを名目に高額の旅行代金がだまし取られる事件が発生した。その捜査を進める中、松井らが主導していることがわかった。

警視庁は2014年6月、詐欺の容疑で日本国内の共犯者5人を逮捕し、松井らについては新たに同容疑で国際指名手配をした。それと同時に、ふたりの南アフリカにおける所在もつかめたため、南アフリカの警察当局にコンタクトを取り、身柄の引き渡しを求めた。しかし、『死刑制度のある国(日本)に引き渡しはできない』と断られてしまった」

 

この事件の最中、紙谷容疑者は松井容疑者とたもとを分かち、その後は中古車販売を行っていたという。一方、松井容疑者は逮捕されぬまま、2016年に自殺してしまった。

つまり、南アフリカの警察当局は日本側から依頼を受けていたにもかかわらず、まったく動かなかったわけである。