ヒラリーの悪夢、再び…? 米国「女性大統領候補」を待ち受ける「イバラの道」

討論会を見てわかったこと
橋爪 大三郎 プロフィール

副大統領! 私が話してるんですけど

ハリスは厳しい検察官のイメージがあった。そこで、笑みを絶やさず、ソフトな印象を与える作戦をとった。今回初めて、ハリスが話すところを、じっくり観ることになった有権者も多いだろう。おだやかだが、しっかりした語り口だ。

ペンスが話の途中に割り込むと、「副大統領! 私が話してるんですけど」と切り返した。

photo by GettyImages

おおむね好印象を与えたようで、CNNの事後調査では、ハリス59%・対・ペンス38%と、優勢の数字が出た。ただしこの調査は、CNNの視聴者に電話をかけたもの。もともと民主党寄りなので、割り引いて考える必要がある。

 

カマラ・ハリスは父がジャマイカ、母がインドの出身。アメリカでは黒人になる。法律を学び、カリフォルニア州で検事をつとめて、州司法長官に当選。そのあと上院議員になった。2019年、民主党大統領候補の予備選に立候補し、いい線だったが脱落。バイデンに指名されて副大統領候補の座を射止めた。

ジョー・バイデンは77歳、トランプより高齢だ。かりに当選しても、二期目に出ない可能性が高い。では4年後、民主党の大統領候補は誰か。副大統領のカマラ・ハリスが、最有力なのは間違いない。というわけで今回、副大統領候補のハリスは、将来の大統領として大丈夫かもチェックされている。

「女性で黒人」は、やはりハンデである。ちょっとどうも、と思う有権者がそれなりにまだいるのだ。ハリス候補はそれを、乗り越えられるか。