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# 自己啓発

弱者が強者に勝つ「たった一つの戦略」…「雑草」はこうして生き残った

「不安定な環境」こそチャンス
オオバコ、カタバミ、スズメノテッポウ……。踏まれやすい道端や、いつ草刈りされるかわからない空き地など、過酷な場所をあえて選んで生きる「雑草」。植物学者、稲垣栄洋氏の『「雑草」という戦略』は、そんな雑草の生存戦略からビジネスパーソンが学ぶべきことを解説する、今までにない切り口のビジネス書だ。今回は、「不安定な環境」や「時代の変化」をチャンスに変えるための心がまえを雑草から学ぶ。

「臨機応変」な雑草の生き方

私は、雑草の戦略を想うとき、「臨機応変」という言葉を思い出す。

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「臨機」とは、「そのとき、その場」という意味であり、「応変」とは、「変化に応じる」という意味である。

臨機応変という言葉は、もともと仏教用語であるという。

仏教の教えは「諸行無常」にある。つまり、すべてのものは変化していくのだ。

その変化に対応し、自らが変化してゆくこと。これが、臨機応変である。

雑草は、環境の変化に適応して、自らも自在に変化する。まさに、臨機応変である。

この雑草自身が変化する能力こそが、臨機応変なのである。

「攪乱」という言葉がある。

文字どおり、かき乱されることだ。

CSR戦略(英国の生態学者であるジョン・フィリップ・グライムが1970年代に提唱した、植物の成功の要素を3つに分類した理論)では、雑草は「R:攪乱適応型」の要素が強い。

そもそも、攪乱は、生物にどのような影響を与えるのだろうか。

 

ある有名な解析がある。

一九七八年にアメリカの生態学者 J・H・コネルが提唱した「中程度攪乱仮説」という法則である。このモデルは、もともとは海洋生物の研究から導かれたものだが、さまざまな環境で適合していると評価されている。